1.ボーリング調査とは?
深い場所の土壌汚染状況や、地下水汚染の有無を確認する場合に行う調査です。
土壌ガス調査で第一種特定有害物質が検出された場合や、地下ピット底面から土壌試料を採取する場合に必要になります。
また、基準不適合区画の区域指定を解除する場合など、浄化対策の実施に向けて土壌汚染範囲を把握するためにも実施します。
●こんなときボーリング調査が必要とされます
・土壌汚染対策法への調査義務や調査命令への対応
・適切な浄化対策のための土壌汚染範囲の把握
2.土壌試料採取
◯被覆部除去
試料採取地点がコンクリートなどで被覆されている場合はコア抜きをし、被覆部を除去します。

◯試料採取
オールコアボーリングにより地層状況を確認しながら掘進し、所定の深度までの地層コアを採取しま
す。

所定の深度の土壌試料を薬さじなどで分取します。

◯地層観察
土壌試料はコア箱に収納し、色調、粒度、混合物などを観察の上、地質柱状図を作成します。


◯分析
採取した土壌試料は対象物質の種類に合わせて適切な方法で分析を行います。
また、第一種特定有害物質や一部の第二種特定有害物質については現場分析も行います。
◯報告
分析完了後、調査計画から分析結果までをまとめた報告書をご提出します。
3.観測井設置
地下水汚染の有無を確認する場合、オールコアボーリング後の調査孔に観測井を設置します。
◯井戸管建込み
調査孔に観測井を設置します。
掘進時の地層状況や地下水位を元に観測井の構造を決めます。

◯充填材の投入
井戸管の外周にろ過砂、セメントミルクなどの充填材を投入します。
充填材は井戸の集水能力を高めたり、帯水層の崩壊を防ぐために用いられます。

◯表面仕上げ
観測井の地表部には蓋を設置します。

◯井戸洗浄
観測井設置後、孔壁の汚れを取るために井戸洗浄を行います。

◯地下水試料採取
観測井設置から一週間後を目途に採水器などを使用して地下水試料を採取します。
