2008.04.03
ミヤマの解体・処理・リサイクルサービス
ご存知ですか?「特殊解体」
近年、生産ラインの更新や設備更新による施設解体や機械設備の廃棄需要が増加しています。生産ラインの解体時には、ラインに付着した化学物質や薬品の飛散・漏洩等や、解体廃棄物による二次汚染等の不安が生じます。また、半導体等の生産設備も、化学物質や企業機密等、単純に廃棄できないリスクを内包しています。今回は、生産ラインの解体及び機械設備の廃棄におけるリスクマネージメントについて、環境保全事業部 技術課長 水野一と分水工場 保全課課長 長岡吉明に訊きました。
-年々、環境保全事業部の解体・特殊解体のご依頼が増えていますが。
水野:お客様の生産ラインの更新や、設備の入れ替え時の解体撤去は、より安全で環境に配慮した対策が求められるようになったことが要因だと思います。廃棄されるラインや機器設備には、化学物質や薬品が付着しているケースがあります。こうした物は、解体時に飛散や漏洩が起きないような作業が必要となります。また、解体廃棄物による二次汚染が起こらないよう、的確な処理が求められます。
-解体廃棄物による二次汚染とは?
水野:解体後、スクラップした物の保管中に、化学物質が洩れ土壌汚染を引き起こしたり、複数の残液が反応して有害ガスが発生する危険等です。ミヤマが行う解体は、現場の薬品や残液の分析から始まります。混合すると有害ガスが発生する恐れがある場合は、ローリー車やバキューマーを使って分別吸引を行い、化学物質が付着している場合は簡易洗浄し、解体、梱包して自社車両で工場に運びます。
-作業から廃棄に至るまで、お客様が安心して預ける万全な対策で、解体・処理が行われるわけですが、特にニーズが高まっている特殊解体とは?
長岡:お引き受けする解体物の特性によって、特殊解体に分類しているものがあります。例えば、半導体製造ラインや、分析機器、試験装置などには、お客様が独自に開発された機構や電子データが残されている場合があります。また、開発途中の装置やテスト機など、企業機密に属するものも特殊解体物として処理します。
-先程の水野さんの説明であった解体との差は?
長岡:化学的な安全性に関しては同じ工程を踏みますが、特殊解体の場合はもうひとつ、例えていうと機密書類をシュレッダーにかけるような作業を行います。 ミヤマではお預かりした特殊解体物は責任を持って、情報漏洩が無いよう処理します。お客様のご要望により、処理工程ごとに写真を撮り、報告書に添付し、確実な処理がなされた事をご確認頂きます。
環境側面のみならず、お客様の技術やノウハウも安全に処理させていただくサービスです。
ミヤマでお引き受けする主な特殊解体物
■半導体製造装置
■各種分析機器
■医療用電子機器
■顕微鏡及び解析機器
■燃料電池試作
解体物の中間処理・リサイクル
ー分水工場では、お客様の元で解体された解体物の、中間処理・リサイクルを行っています。分水工場工場長の真水正樹に訊きました。
搬入された解体物は、まず細かく分解・分別します。分解時にも付着物等の分析を行い、性状を把握した上で作業を進めた後、破砕・洗浄のプロセスへ進みます。洗浄後は、金属、プラスチック、ガラス類それぞれの性状に応じてリサイクル、焼却、埋め立て等の処理をします。当工場に搬入されるもののリサイクル率は、重量ベースで80%を超えています。
ー分水工場ではどれくらいの保管・処理能力があるのでしょうか。
隣接する燕リサイクルセンターと合わせて、月350t以上のキャパシティがあります。機密性を有する機械や化学物質が付着した物でも、安全に保管・処理する能力を持っておりますので、廃棄物のリスクマネージメントをお考えのお客様は、ぜひご利用いただければと思います。 解体・保全特殊解体に関するお問い合わせは、弊社営業担当もしくは環境保全事業部までどうぞ。
環境保全事業部
TEL:026-285-4183 E-Mail:hozen@miyama.net
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