第31話:森を遠くから眺める日本人。
私たち日本人と、ヨーロッパの人々との森林観には
大きな違いがあるのだという。
ある調査によると、日本人は森林を外から眺めることを好み、
ヨーロッパの人々は直接林に入って、
内から森林のたたずまいを眺めて楽しむ気風が強いという。
そういえば、ヨーロッパの写真には森を散歩する風景が多いのに対して、
日本では森を遠くから眺めた風景が多いようだ。
多雨温暖、緑豊かな日本列島は植物の種類が多様。
ヨーロッパの森林は、どこへ行っても、日本の森林のように
低木やササを掻き分けて歩かなければならない森林はなく、
道がなくてもすこぶる歩きやすい。
このような森の状態の違いが、そこに生活する人々の自然への対応や
自然観に大きな差をもたらすらしい。
季節は夏。涼風が吹く森の中を歩いてみたいものです。