第28話:森は愛の音楽会。
春、草木が芽吹き、新緑が一段と鮮やかになる頃、
小鳥たちの歌声が森に満ちあふれます。
小鳥たちのさえずりに耳を傾けながらの散歩は楽しいものです。
鳥の鳴き声は地鳴きとさえずりに大別でき、
地鳴きは鳥の持ち前の鳴き声。
一年を通して鳴き、危険な敵の接近や
群れをつくるための合図に用いられます。
一方さえずりは、性ホルモンと深い関わりがあり、
春から初夏にかけて聴かれ、
繁殖期が終わると、さえずりは停止します。
さえずりの最も重要な役割は、繁殖期の縄張の形成とその宣言。
ウグイスやホオジロは終日自分の縄張を巡回しさえずります。
そして他の雄が縄張に侵入した場合など頻繁にさえずります。
そのほか雌の誘引に。
小鳥たちの愛の音楽会を聴きながら、森を歩いてみませんか。