第25話:森から歌や踊りが生まれた。
森から伐り出した木材を筏に組んで運ぶ情景を歌った歌。
四季折々の自然に託して自分の心情を歌った和歌。
歌や踊りも森の中から生まれました。
昔から山に暮らし、森の中で木を伐ったり
猟をしたりして生活をしてきた人々。
彼らの労働を慰めた歌や踊り、
それは今でも山村の祭りに数多く見ることができます。
自然への畏敬が、信仰と結びついたものでした。
日本神話と土着信仰が結びついた山人神楽では
森の生き物をモチーフにした舞が。
山の神の参拝あとに行列になって踊る風習。
人々は豊猟や豊作を祈り、歌や踊りに願いを託した。
歌や踊りは森の神様を慰める格好の方法だったのでしょう。
そして万葉集や古今集などの和歌の世界では
森や野を歌いあげました。
私たちに本陣は森と深く関わってきたようです