第10話:森が支えた古代文明。
チグリス・ユーフラテス川、ナイル川、インダス川、
黄河の流域に興った古代文明。
現在はいずれもが緑に乏しく、昔日の面影を失っています。
メソポタミアは、山地の美林と肥沃な平地に恵まれ、
ユーフラテス川からの水を導いた大規模な灌漑による
高い農業生産で隆盛をきわめました。
人工の増加とともに人々は上流域に居を構え、
森林乱伐の伴う開発が開始され、荒廃の第一歩が始まりました。
森の乱伐とともに、河床が高くなり洪水の頻発。
農業の衰退とともに繁栄も終わりを告げました。
古代文明のいずれもが、新都建設、国家発展のために
森からの恵みを享受。木材を乱伐。
森が消えるとともに水もかれ、耕地は砂漠化し、
都としての機能を失っていったのです。
私たちはこの歴史の事実を忘れたくないものです。