ピジョンポスト 15号掲載
ふき
皆さん、コロボックルをご存知ですか。コロボックルとは「ふきの葉の下の人」という意味で、アイヌの伝説に出てくる神様です。彼らはふきの葉の下に10人も入れるほど小さく、家の屋根はふきの葉で葺いてあったと伝えられています。
この屋根にもなる大きなふきの葉と、春の風物詩ともいえる可憐なフキノトウは、実は地下でつながっています。
茎は地下にもぐったまま、花と葉だけが地表に顔を出すのです。ふきには鎮咳・去痰、食欲増進の作用があると言われています。フキノトウのように長く寒い冬に耐えて芽吹いた野草には、人間が冬の間に消耗したビタミン、カルシウム、ミネラルなどが含まれています。調理方法はてんぷら、ふき味噌、味噌汁など。
あのほろ苦くて滋味深い味わいは、春の訪れを感じさせます。