ピジョンポスト 45号掲載
ぶどう
古代エジプトの壁画にも栽培風景が描かれているぶどうは、世界で最も生産量の多い果樹。原産地はカスピ海南方からトルコにかけての西アジア一帯です。成分の大部分は、ブトウ糖と果糖。これらは体内に素早く吸収されるため、疲労回復に速効性があります。また、病人の食欲増進に、虚弱者の体力増強等にも効果あり。ぶどうの薬効といえば、まずポリフェノールを思い浮かべますが、これは活性酸素による細胞の酸化を防ぐ働きがあるそうです。
また、イタリアやドイツの保養地や自然療法病院では、呼吸器疾患・腎疾患・貧血の治療に、収穫期のぶどうだけを4~6週間食べ続ける「ぶどう療法」が行なわれているとか。美味しいぶどうの見分け方は、粒が隙間なくついていて表面に白い粉が出ていること。この粉、ブルームといい、ぶどうの糖分が表面に出て固まった完熟のしるしなのです。