観察倍率8,000倍の酵母
母と娘の2日間
お酒やパンなどに欠かせない酵母は、カビなどと同じ真菌の仲間で、細胞分裂(出芽)で増えるという特徴があります。画像の中心にある大きい酵母は母細胞、そこから出芽する上二つは娘細胞と呼ばれ、母細胞から完全に分離し独立すると娘は母になります。母細胞の表面に見える丸い突起はこれまでに出芽した痕で、今いる娘細胞たちには少なくとも4人の姉がいることが分かります。酵母は2時間に1回くらいの割合で細胞分裂を行い、20回ほど繰り返されると分裂が止まり2日間の生涯を終えます。無限に増え続けるイメージのある酵母にも限りがあり、娘の旅立ちというドラマがあるのですね。