観察倍率2,000倍のミミズの剛毛
ミミズに生える足!?
豊かな土壌を育むのに不可欠なミミズ。その表面はぬるっとしたイメージがありますが、拡大すると意外にも"足"のようなものが生えているのがわかります。この正体は剛毛と呼ばれる固く短い毛。ミミズは筋肉を使って身体の各所の太さや長さを変える「蠕動(ぜんどう)運動」によって移動を行いますが、その際の滑り止めとしてこの毛を使っているのです。毛の先端は曲がっていたり、二股になっていたりと様々で、移動の際にはこの毛を出し入れすることで引っ掛かりを作っています。
東洋医学では古くから乾燥ミミズを「地竜(ぢりゅう)」と呼び解熱剤として飲用してきましたが、現代では、ミミズの動きを模倣して、配管内等の狭小空間を点検・清掃するロボットの開発が進められています。昔も今も人知れず、ミミズは私達の生活を支えているのです。