観察倍率2,000倍のヌスビトハギ
種子散布大作戦! ちゃっかり者の盗人萩(ヌスビトハギ)
秋の山道等で服にたくさんの"ひっつき虫"が付いた経験がある方も多いのでは?その正体は、動物等を利用して種を拡散させようとする野草の実。刺毛や粘液等様々な手段を使い、私たちにくっつきます。画像はその一つのヌスビトハギを拡大したもの。果実の表面は一見、棘等はなさそうですが、拡大するとフック状の微細毛が生えているのが分かります。触るとベトベトしているように感じるのも、肉眼では見えないこの微細フックの仕業。これは、服の繊維に引っ掛かり私たちの手を煩わせる一方、ヌスビトハギにとっては動物や人間にちゃっかりくっつき、自分たちの種を遠くまで運んでもらう秘密兵器でもあるのです。ちなみに、ひっつき虫を取り除くための便利グッズは使い古した不織布マスク。ひっつき虫が付着した部分を拭き取るだけで簡単に取り除くことができます。