観察倍率2,000倍のミツバチの中舌
一滴でも多くの蜜を... !
ミツバチが吸蜜の際に用いる口吻という器官は、中舌、下唇鬚、小顎外葉で構成されています。ハチはまず下唇鬚の触覚で蜜の場所を探り、中舌で蜜を押し出して表面に付着させ、それを下唇鬚で絞り出し体内の蜜胃へと蓄えます。画像は、中舌の先端を拡大したもので、溝があるのが分かります。中舌の表面は毛でも覆われており、溝と毛の両方で表面積を広げることで、蜜の付着量を増やしているのです。ミツバチは1g の蜂蜜を作るため約23,000もの花を飛び回るといわれています。私たちが日頃、当たり前に口にする蜂蜜もハチたちの気の遠くなるような作業と、吸蜜に適した進化の中で育まれた奇跡の恵だったのですね。