観察倍率20,000倍のセミの翅
多機能なセミの翅 規則正しく並ぶものとは?
秋も深まってきましたが、昨今では10月下旬や11月になって鳴くセミの遅鳴きが報告されています。セミといえば茶色と透明な翅のものがいますが、その違いは見た目だけではありません。画像は透明な翅を拡大したもの。高さ約200nmの突起が1cm²あたり約40億個並んでいます。この突起には撥水性を高め汚れを付きづらくするだけでなく、光の反射を抑制し、天敵から身を守る効果もあると考えられています。昨今の研究では抗菌作用も報告されており、細菌の細胞膜がこの突起に刺さることで細胞を破壊し、菌自体を死滅させることが出来るそうです。