7,000倍の鱚の鱗
目からウロコの鱗の秘密
画像は鱚の鱗を観察したもの。表面に見える線は隆起線と呼ばれ、魚の成長と共に同心円状に形成される成長線です。一般的に成長が盛んな時期には線の間隔は広く、成長が抑えられる冬や産卵期には間隔が狭くなります。隆起線を拡大すると棘のようなものが確認できますが、この棘は、鱗が抜ける方向とは逆に形成されているため体に引っかかり、鱗を落ちにくくすることで外敵から身を守っています。しかし、中にはイワシのように棘のない鱗の魚もおり、こうした魚は鱗が簡単に剥がれ落ち、水に漂うことで、敵の目を欺きます。私たちには同じ鱗に見えても、魚によってその身を守る方法は様々あるようです。