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旧ピジョンポスト

ピジョンポスト Vol.31

2002.12.01

エコドライブナビゲーションシステムMHS-01「2002東京モーターショー商用車」に出展。

 商用車を対象とした展示会としては国内最大のイベント「2002東京モーターショー 商用車」が、10月29日から11月3日までの6日間、千葉県幕張メッセにて開催されました。 予定来場者数18万人を大幅に上回る21万人強が来場した大盛況の中、ミヤマは、当ピジョンポストでもご紹介したエコドライブナビゲーションシステム「MHS-01」を発表。大型スクリーンによるプレゼンテーションと、実機4台によるデモンストレーションによって、従来の運行管理では不可能であった、リアルタイムでのナビゲーションと、独自データに基づく詳細な運行管理情報の実際をごらんいただきました。 昨年11月の開発発表以来、多方面から関心をお寄せいただいていた当システムですが、ショー開催の直前に、日経新聞、日刊工業新聞等の紙上で相次いでMHS-01が話題になったこともあり、ミヤマブースは連日多くの来場者で大盛況となりました。 物流会社様はもとより、行政、メーカー、マスコミ、シンクタンク、教育機関等、実に幅広い分野の多くの皆様から注目いただき、様々なご意見・ご質問・ご要望をいただく、大変充実した展示となりました。 当ピジョンポストでも幾度かご紹介して参りましたとおり、MHS-01は、当社の「エコドライブ運動」を進めていく中で発生してきました問題点、すなわち、ドライバーが同じ意識でエコドライブを励行したとしても、エコドライブの概念を実際の運転操作にどのように反映させるかには個人差があったり、ドライバーの技量によって結果は大きく異なる、という課題の解決手法として開発が始まりました。 開発発表会以来、テスト機によるテストドライブ、フリートテストを重ね、具体的に省エネドライブを検証してまいりました。

フリートテストで実証 MHS-01の大幅な燃費改善効果。

mhs_ph.jpg MHS-01は現在、来春発売に向けた製品版開発の最終段階に入りつつあります。そうした中、複数の物流会社様にご協力いただき、様々なフリートテストを行っています。 物流会社様各社に、通常運行の中でMHS-01を使用した省エネ運転テストをしていただくことで多様なデータを蓄積しています。ここでは、各種データの中から、MHS-01のナビゲーションがどのようにしてドライバーの運転操作をより省エネモードへと導いていったのか、東京モーターショーで発表いたしましたプレゼンテーションの一部を例にご紹介します。

テストデータ1:短期間でも大幅な燃費改善効果。

最初にご紹介するのは、約4000千台の商用車をお持ちの大手物流会社、近鉄物流殿にご協力いただいたフリートテストでの燃費効果の実例です。 20tトラック2台を試験車両としたテストでは、次のような省エネ効果を実証することが出来ました。 テストは2台の車両を交代で運転する6名のドライバーによって3週間に渡り続きました。 そしてその結果、誰もが一定の省エネ運転の効果を出せること、また、テストの極く初期段階からある程度の効果を生むことなどを実証することが出来ました。

同条件における昨年同時期の平均燃費約3.6km/L
MHS-01装着テスト時の平均燃費約4.4km/L
平均燃費向上率約22%
1運行における最高燃費向上率約60%
1台あたりの平均燃料削減量約53リットル
年間使用燃料削減量(年間156運行として計算)約8,270リットル
削減経費約537,000円
CO2削減量約21トン

データ2:等速走行から安定走行へ。

 

ある物流会社で、省エネ・安全運転を高いレベルで実践されているドライバーAさんのケースをご紹介します。 Aさんは、20tトラックを使って東京―名古屋間を往復されており、平均燃費は5km台と非常にレベルの高い省エネ運転を既に実践されています。 しかし、これほど優秀なAさんでも、その走行状況をMHS-01で解析してみますと、まだまだ燃料を無駄にしている部分が現れてきます。 グラフ1は、Aさんが、時速80kmの等速走行を実践する様子を、車速(紺)・過剰燃料積算量(黄)・アクセル開度(ピンク)の3つのグラフで現したものです。 車速だけ見ると大変精度の高い等速走行ですが、時間と共にエコドライブにそぐわない運転による過剰燃料の消費量は確実に増えています。 この要因は、アクセル開度の動きを知ることによって判ってきます。少しでも速度が落ちると、何とか時速80kmを維持しようとアクセルを踏み込むなど、Aさんが、等速走行の背景で、実はかなり激しいアクセル操作で速度調整をしている様子が見えてきます。 MHS-01は、「等速走行」ではなく、「安定走行」をエコドライブの指標としています。等速走行と安定走行、似た感じにも思えますが、実際は異なります。 等速走行は文字通り、なるべく一定の速度で走ることを目指しますが、安定走行は、ある基準値の範囲内であれば、多少速度が速くても遅くてもよりエコドライブに貢献出来る、という考え方です。 MHS-01がナビゲートする「安定走行」は、例えば時速60kmでの走行を何が何でもキープして走る「等速走行」とは異なり、時速60kmを中心に、例えば±5km/h程度の範囲の中で、緩やかな速度変化は許容範囲内とする、より実質的な省エネ走行といえるのです。

 グラフ1:Aさんが、時速80kmの等速走行を実践する様子
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データ3:燃費の良いアクセル操作とは。

次にご紹介するのは、20t車で約500kmの一般道を走行し、5.8km/lという高い燃費を出された別の物流会社Bさんの例です。 Bさんは、社内では従来、省エネ運転での評価があまり高くありませんでした。しかし、今までのご自分の運転からいったん離れ、MHS-01の表示に忠実に 従って走るBさんのアクセル操作(グラフ2は2速からシフトアップしていくところ)は、エンジン回転数とぴったりシンクロしており、過剰な燃料はほとんど 出ていません。

MHS-01を使って走ったBさんの燃費向上率はめざましく、社内で最も評価の高い優良ドライバーさん(グラフ3)を追い抜く省燃費運転を実践されました。その要因は、MHS-01の表示に従い、アクセルの微妙な踏み分け方を実践できたところにあったのです。

グラフ2:燃費が向上したBさん(2速からシフトアップしていくところ) zu02_2.gif

グラフ3:(比較)Bさんの社内で最も評価の高かった優良ドライバーさん
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データ4:MHS-01による走行vs 2000rpm以下での走行。

省エネ運転、安全運転をめざし、タコグラフを使って、「エンジン回転数を2000回転以下に抑えた走行」を実践されていらっしゃる物流会社様の7t車による事例です(グラフ4)。 1回の運行を、どのエンジン回転数でどのくらいの時間走ったかを表したもので、青い棒グラフは従来の「2000回転以下での走行」を守って走行した際のデータ。赤が、MHS-01のナビゲートに従って走った際のエンジン回転数の分布です。 MHS-01を使った運行では、結果的に全走行が1700rpm以下に収まっており、また、全体的にエンジン回転数が低い領域に収まっています。 ちなみに、2000rpm以下を遵守した走行での燃費は4.2km。対して、MHS-01を使った走行では燃費が6.6kmまで伸びました。 MHS-01は、何回転以下で走行しましょう、というような大雑把な運行指示による省エネ運転とは異なり、車のエンジン性能や道路状況、積載量などから、もっとも燃費効率の良い運転操作をリアルタイムでナビゲートします。そしてその結果、1700回転以下で1つの運行が収まってしまう省エネ走行が出来たわけです。 ただし、今回の走行にはありませんでしたが、例えば、積荷が満載で急坂を登るような運行があった場合、その坂を登るために必要ならば、MHS-01は、たとえば2500回転までエンジン回転数を上げて走ることを「ECO」と判定する場合もあります。 従来の運行管理では不可能だった、その場、その瞬間の状況に最適のエコドライブへとドライバーを導いていくのは、リアルタイムナビゲーションを高度に実現したMHS-01だからこそ出来ることです。

 
グラフ4:エンジン回転数を2000回転以下に抑えた走行を実践されていらっしゃる物流会社様の7t車
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MHS-01の専用サイトが出来ました。

MHS-01の最新情報をお知らせする専用サイトを10月より開設しています。 最新ニュースから、MHS-01のしくみや機能等、詳しくご紹介しています。以下のURLにアクセスください。http://www.ecodrive-navigation.com

 


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