ミヤマ株式会社

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旧ピジョンポスト

ピジョンポスト Vol.21

2001.02.01

クリーン・プロダクツ~未来を創る環境技術へ~

記念すべきミレニアムの1年から年が改まり、いよいよ『環境の世紀』とも言われる21世紀がスタートしました。偶然にも21世紀最初のピジョンポストは、通巻21号を迎えることとなりました。 今回は、21世紀のミヤマが志向するところについて、当社代表取締役 南 栄嗣に訊きました。

 

-新世紀を迎えたミヤマが目指すところは?

 


clean_03.jpg ひとことで言えば、『未然防止の原則』のための環境技術開発です。循環型社会の構築に向け日本は動き始めたばかりですが、持続可能な開発の達成のためには、その生産・消費・廃棄のシステムを含めた変革が必要になります。この方向転換、エコ・リストラクチャリングのためには、数々の環境技術の創出が必須と考えています。 現在はあらゆる分野において、様々な環境技術が日々創出され、過去には考えられなかったような異業種の企業や大企業が環境事業に参入してくる時代になりました。これは環境技術が大きく進展するためには不可欠のステップであり、環境ビジネスにとって大変喜ばしい状況だと考えています。

 

-喜ばしい反面、技術開発の面では厳しい競争の時代を迎えているわけですが、当社の技術開発の現状と今後は?

 

ミヤマでは創業以来、様々な環境技術の開発によってお客様のニーズに応えてきました。一昨年、新潟県燕市に開設した環境技術開発研究所は、その象徴的な施設、といえるかも知れません。同研究所では、従来にも増した規模とスピードで、当社独自の様々な環境技術開発を進めています。その内容は多岐にわたりますが、例えば、廃棄物の減量化、焼却灰・飛灰のダイオキシン類分解実証プラント、砒素・ホウ素等の処理剤開発、有害化学物質の生物処理法の開発、バイオマスの研究、二酸化炭素の固定化研究、ファイトレメディエーション、PCBやダイオキシン類、BPAの分解の研究等がその開発項目の一部です。

 

-環境技術開発研究所以外にも、リサイクル、産廃、保全、プラント、検査分析、装置、商品、コンサルティング、物流の各事業でも、専門性を生かした技術開発が進んでいますが。

 

今期、当社では、この9つの事業部を統括する2つの事業本部、すなわち『環境エンジニアリング事業本部』と『環境ビジネス事業本部』を設け、これをミヤマの技術力の両輪と位置付けて事業展開を図っています。 環境エンジニアリング事業本部では、非産廃部門の各事業部の技術を横断的に活用することで新システム・新サービスの創出を計る一方、外部からの技術の導入も積極的に行い、横の連携と注力すべき縦の技術の発掘を行います。 また、環境ビジネス事業本部は、産廃関連の事業部を統括し、自社産廃のより一層の減量化とリサイクル化、また、受託産廃の自社内一貫処理体制の実現等に特に注力しています。 この二事業本部制により、事業部・工場・営業が一体となり、お客様のニーズとウォンツにお応えできる体制作りを強化していきます。

 

-昨年は、産業廃棄物の不法投棄問題が大きな関心を集めましたが。

 

昨年は長野県三郷村に不法投棄された2600トンの産廃を、また、一昨年は新潟県燕市に放置された6300本余の産廃ドラム缶の代執行を受託させていただきましたが、不法投棄された産廃の山を目の前にして、私の胸のうちには、実に複雑な思いが去来しました。なぜこのような事態が起きてしまったのか。不法投棄されたごみの中には、『環境経営』に熱心な日本の一流企業のものも含まれていたかもしれません。ごみ処理の流れがもっと整備されていれば、こういう事態にはならなかったのではないでしょうか。 国内では年間4億数千万トンのごみが発生していますが、今回の廃棄物処理法の改正と、循環型社会基本法による容器包装、家電、食品、建設廃材等のリサイクル法との関係を見ると、不法投棄の危険性はまだまだ多く潜んでいると思います。

 

-ごみの不法投棄という犯罪が増加する一方で、埋立処分地の涸渇問題、焼却場のダイオキシン類問題が時を同じくして浮き彫りとなってきています。

 

これは、日本のごみ処理の前途に危険信号が点滅しているのだと思います。この状況を改善すべく登場したのが循環型社会基本法であり、これによってごみの減量化を実現しようと行政による誘導が行われたのでしょう。循環型社会におけるごみ処理の優先順位は、 1. 発生を抑制する 2. 再利用する 3. 再生利用する 4. 熱回収する 5. 適正処分する となっています。 ミヤマでは、この5つの段階のそれぞれにおいて、『持続可能な開発』を実現するための、より環境負荷の少ない技術の開発と提供に注力しています。 例えば、製造工程内における酸回収装置『APU』は、廃棄物の発生抑制と資源の再利用を同時に行うシステムとして、多くのお客様に導入いただいております。また、当社の中間処理工場では、廃棄物中に含有する資源を分別・混合し、次の製造工程にまで踏み込んだ資源化・リサイクルも積極的に展開しています。 こうした事業を展開する中で痛切に感じるのは、お客様との強固なリレーションシップなくして、循環型社会時代に即した環境技術の創出・応用は不可能だ、ということです。 21世紀は、一生活者としての環境も、ビジネスとしての環境も、これまで以上にドラスティックな変容を遂げていくことは確実です。そうした激動の時代の中にあって、いかにして変容に適応し得る変革を遂げて行けるか、そしてお客様に選択していただけるミヤマとして、未来につながる環境ビジネスを目指していけるか、が問われてきます。 幸いにも、私たちには『環境』が『公害』と言われていた時代からの、四半世紀に及ぶ環境ビジネスの経験があります。そして、当社の志向するところをご理解・ご支援くださるお客様がいらっしゃいます。21世紀にあるべき環境対策をお客様と共に思考し、実践していきたい。21世紀も、総合環境企業ミヤマにご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。


clean_02.jpg ミヤマの環境事業を総合的にご紹介する、会社案内の最新版を作成いたしました。 まだお手元にございませんようでしたら、弊社営業マンまでお申し付けください。



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