2000.12.01
青い地球 緑のNAGANO 「できることから始めよう」NBS長野放送の環境活動。
この度ミヤマで展開している「エコドライブ運動」がNBS環境キャンペーンに参加しました。ドライバーによるエコドライブ方法の紹介がNBS長野放送の15秒スポットで30回ほど放送されます。NBSでは放送活動として環境キャンペーンを展開していますが、一連のキャンペーンの立ち上げから担当をしてこられた南部長に環境への取り組みを伺いました。
長野放送営業局企画開発部 専任部長 南 直敏様
-NBSさんでは長期にわたり環境キャンペーンを展開してこられましたが、取り組みのきっかけは?
諏訪湖の汚染が深刻化し、平成元年に諏訪市民による「諏訪環境まちづくり懇談会」が設立され、平成2年に会員の皆さんが湖の浄化対策を学ぶために西ドイツ(当時)に視察に行きました。NBSはこの環境視察に同行取材をし、特別番組「よみがえれ!諏訪湖~西独の成功例に学ぶ」を制作、放送しましたところ、その反響は大きく、地元の人たちの要望で各地の公民館などで番組の上映会が行われました。またこの番組は平成3年の科学技術映画祭で「科学技術庁長官賞」を受賞し、NHKテレビで全国放送されたのですが、全国からも大きな反響が寄せられました。1本のテレビ番組が諏訪湖浄化の手がかりを提供しえたことの重要さを考え、「泳げる湖」を目指した「よみがえれ!諏訪湖キャンペーン」を平成4年にスタートさせ、現在も継続中です。
-約10年にわたる活動ですか。息の長いキャンペーンですがその効果は?
10 年前には環境キャンペーンを行っているテレビ局は他になく、どう取り組んでいくか手探りでしたが、今までに諏訪湖の浄化を訴えるスポットを1年間約 1000本放送し、特別番組の制作、シリーズ番組「みどり21」などの放送活動と諏訪湖周辺の環境活動をしているグループへの助成、植樹の苗木提供なども行ってきました。キャンペーンを続けていくうちに、家庭から小中学校までさまざまな層に活動が広がり、やがて県や周辺市町村による「緑の水辺整備事業」(人口なぎさ作戦)や市民参加の清掃活動となって着実な盛りあがりを見せています。残念ながらまだ「泳げる湖」とまではいきませんが、かつての悲劇的な状況から着実に改善に向かっているのは間違いないと思います。またこのキャンペーンに協賛して頂いた企業、団体はのべ120社。皆さんのご支援があってこそできたことだと思っています。
-平成10年からは「青い地球 緑のNAGANO」キャンペーンもスタートしていますね。
今、地球温暖化などのグローバルな環境問題が発生しています。こうした地球レベルの問題となると私たち一人ひとりはいったい何をしたら良いのか戸惑ってしまいがちですが、「美しい地球を大切に」といったお題目を唱えるだけではなく、実際の生活に即した形で具体的な提案をしていくことが重要ではないかと考え、「諏訪湖キャンペーン」の実績をふまえて長野放送の開局30周年記念としてスタートしました。キャンペーンの合言葉は「できることから始めよう」。「できること」の積み重ねが人々の意識を変え、やがてはライフスタイルの転換や社会システムの変化につながるはずだと考え、CO2の削減に効果のある具体的な手法の紹介や環境カウンセラーのアドバイス、環境保護活動に活躍する子供たちや、今回ミヤマさんにも参加して頂いたような長野県内企業の環境問題への取り組みなどを自社媒体をフルに活用して訴えています。
-「よみがえれ!諏訪湖」や「できることから始めよう」というフレーズは、視聴者である私たちにしっかりインプットされています。長年にわたる活動の成果かもしれませんが、テレビメディアの持つ影響力は大きなものがありますね。
いままで展開してきたキャンペーンは視聴者参加型という方針で、映像の持つ力を活用してより多くの皆さんに関心を持って頂くことを目的としてきました。先日行いました30周年記念環境スペシャル「ふるさと未来~できることから始めよう」では3時間生番組と並行してエコフェスティバルを開催し、1日で2万人もの皆さんに参加して頂きました。「森林ボランティアの会」や「野鳥の会」の皆さんにも多大な協力を頂き、会場では「ブナ返し活動」に多くの方がボランティア登録して下さいました。声なき声をひとつの形にして、世の中を動かすということも、私たちマスコミの大事な役割であると思っています。
-ミヤマで展開している「エコドライブ運動」もNBSさんのキャンペーンに参加することで、より多くの方に関心を持っていただき活動が広がることを期待しております。本日はありがとうございました。
※ミヤマのスポットが放送されるのは12月1日から1月いっぱいです。
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