2000.08.01
飯山「ユニークガーデン」訪問 オ-ナーのお一人である木原庄治さんに伺いました。
上信越自動車道 豊田飯山ICをおり、広域幹線農道みゆき野線を北に車で25分、土倉集落手前を山に向かって1.4km登るとそこは別天地。鍋倉山をバックに飯山市、千曲川を眼下に望み、一面に咲きほこるチャイブ畑が広がっていました。
ミヤマでは「とってもハーブなおしゃれ話」と題したシリーズ広告を、毎月信濃毎日新聞に掲載しております。5月にチャイブ畑の話題を取り上げたところ、オ-ナーのお一人である木原庄治さんから「6月下旬がチャイブの花盛りです。ぜひ来てみて下さい。」とうれしいお誘いのお電話を頂き、本日の訪問となりました。
-壮観ですねー。アルプスの少女ハイジになった気分です(笑)。このガーデンの広さはどれくらいありますか。
約4000坪です。規模は大きくはないのですが、チャイブを群生させているのがこのガーデンの特色です。私(木原庄治氏)と福沢信一さんが国営農地を借りて、2年がかりでチャイブを植えつけ、5年前からオープンしています。
-ハーブ園というとラベンダーと思ってしまいますが、チャイブ畑を作ろうと思われたのはどうしてですか?
この近くにラベンダー園をやっている人がいまして、長野県内でもあちこちにラベンダー園は見られますし、少し変わっていてこの土地にあったものということで、チャイブをメインにしたガーデンを作りました。私も福沢さんも本業は民宿の経営なんですが、ここ戸狩温泉は、冬はスキー、春から秋までは都会の子どもさんたちが来て自然体験教室が行われています。都会から来る皆さんに花畑で楽しんでもらえたらいいなーと思いまして。花づくりで明るい農村を目指そうと、まあ、そんな気持ちで始めたわけです。
-こちらに伺う途中にもジャーマンアイリスの畑が見られましたが、明るい農村、楽しい農村づくりの輪が広がっているようですね。それにしてもたったお二人でこれほどのガーデンを作り上げるのは相当のご苦労があったのでは。
まったく知らなかったハーブの勉強をしながらコツコツやって、まあこうしてたくさんの方に来ていただけるようになりましたが、無農薬栽培をしていますから大変なのは草取りですね。4000坪のガーデンのはじから草取りをはじめて全部取り終えるのに1週間かかります。そうすると最初に取ったところがもう草だらけ(笑)。
-まさに草との戦いですね。でもやはりハーブは無農薬のものを使いたいですよね。
チャイブは花もきれいですから切花で、また、ドライフラワーにしても楽しめますし、葉の部分は肉や魚の臭みを消してくれます。変わった使い方としては細かく刻んで納豆やそばの薬味などにも利用しています。また、このガーデンのメインはチャイブですが、オレガノ、ヒソップ、ひまわり、ほおずき等が季節ごとに楽しめるように植えてあります。そこにある大きい葉っぱがボリジです。夏になると紫色の花を咲かせまして、サラダやデザートに飾ったり、また、白ワインに浮かべていただくと時間がたつにつれ紫からピンクに変わりますよ。
-ウーン、ロマンチック。女性を酔わせますね。
そうですか。じゃあ来年はもっといっぱいボリジを植えましょう(笑)。とにかく手作りのガーデンなので、少しずつでも充実させていきたいと思っています。こうして年々お客さんが増えてくれるのが一番の励みです。
-北信の新しい観光名所になりそうですね。本日はありがとうございました。
ハーブ畑の東屋で自家製ハーブティーをいただきながらの楽しい取材の後、チャイブの株、カモミールの苗等、あれもこれもとたくさんのお土産を用意してくださる木原さん。なんだか子供の頃に行った田舎の親戚のおじさんを思い出しました。そしてつい先日、新聞で「なべくら高原マップ」が発行されたという記事を見つけました。近年鍋倉高原に花を楽しむ観光客が増えたための発行とのこと。「明るい農村、楽しい農村」を目指して努力なさった木原さん、飯山の皆さん、おめでとうございました。
●ユニークガーデンの名前どおり、そのスタイルもユニークな木原さん。前かけ、帽子はファンからのプレゼントだそうです。
ユニークガーデン
長野県飯山市太田瀬木 TEL.0269-65-2120(木原庄司)
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